生まれてきた時には歯がなかった赤ちゃんも、幼児になってくる頃にかけて、きれいな白い歯がどんどん生えてきますよね。
でも、歯の隙間が開いていたり、検診で歯が少ないと言われると心配になってしまうものです。
また、永久歯に生え変わる時期のお子さんの歯についても、気になるところです。
乳歯や永久歯の数や生える時期について、確認してみましょう。
乳歯は上下10本ずつ、全部で20本あります。
前歯が少し生えてきている赤ちゃんの口はとても可愛いですよね。
歯の生えてくる時期や順序にはかなりの個人差がありますが、目安は以下のとおりです。
生後7~8ヶ月頃:下の前歯から生え始めます。
2~3歳頃:20本生えそろってきます。
だいたい、幼稚園入園頃には揃っているとみて良さそうですね。
永久歯は親知らずを含めると上下16本ずつ、全部で32本あります。
6歳前後から6~7年程かけて生えそろいます。
こちらも個人差はありますが、目安は以下のとおりです。
6歳頃:最初の永久歯が生えてくるのは、下の前歯の場合が多いようです。
次に手前の奥歯から生えてきます。
12~13歳頃:親知らずを除いた28本の歯が生えそろいます。
17~18歳頃:親知らずが生えてきます。
ちょうど、小学校に入学するころから卒業するくらいまでの期間をかけて、永久歯に生え変わりますね。
小学生にもなると、歯磨きは子供にまかせっきりで、親は確認しなくなってしまうこともあるかと思います。
でも、生え変わったばかりの永久歯はまだ弱く、とても虫歯になりやすいものです。
ぜひ高学年になっても、仕上げ磨きや口の中の確認をしてあげるようにしましょう。
乳歯から永久歯への生え変わりの様子は、ぜひこちらもご覧ください。
歯の生える時期や順番だけではなく、本数についても個人差があります。
特に一番奥の親知らずは、生えてくる時期は17~18歳ですが、生えてこない人もいます。
また、乳歯や永久歯の本数がもともと少ない人もいます。
生まれつき歯が足りない事を、先天性欠如といい、乳歯にも永久歯にもみられます。
1本足りないということもありますし、10本程度足りないという場合もあるなど、個人差があります。
その原因は諸説あり、遺伝や妊娠中の栄養不足、薬の副作用などが挙げられていますが、因果関係ははっきりしていません。
一方で、歯の本数が乳歯で20本、永久歯で親知らずを除いて28本よりも多い歯を、過剰歯と言います。
歯が形成される過程において、歯になる歯胚が多く作られたり、2つに分かれたりして過剰歯ができてしまうのです。
乳歯が先天的欠如で少ない場合は、経過を見ていく場合がほとんどです。
乳歯が欠如していると、永久歯も欠如することがありますが、乳歯が全部生えそろっている場合でも、永久歯が欠如することもあります。
永久歯の生え変わりの時期に、いつまでも生えてこない場合は、レントゲン撮影をして、乳歯の下に永久歯があるかどうかを確認します。
永久歯が欠如していた場合でも、12、3歳くらいまでは、乳歯をそのままにして成長を見守ります。
中学生頃になると、歯並びの状況に応じて、乳歯を抜き、隙間を無くす矯正治療をすることもできます。
矯正をせずに乳歯のまま大人になった場合、だいたい30歳頃までには自然に抜けてしまいます。
その場合は、インプラントや入れ歯で対処をすることになります。
一方、過剰歯は歯科医から、抜歯を勧められることがほとんどです。
過剰歯は基本的には必要の無い歯と考えます。
表に出てくることもありますが、骨の中にとどまっているものもあり、永久歯に次の様な害を及ぼしてしまう可能性があります。
- 過剰歯がジャマをして永久歯が生えてくることができない。
- 過剰歯をよけて永久歯が生えてくると隙間ができてしまう。
- 永久歯の根は柔らかいので、硬い過剰歯が食い込むと、根が溶けてしまう。
過剰歯の生えている場所が永久歯に影響がないと判断されれば、抜かない事もあります。
お子さんの歯の生えてくる時期や、生え方の異変に気が付いたら、速やかに歯科医に相談するようにしましょう。