夜景を楽しみながら、夜の海へドライブ。
人工的なネオンも綺麗ですが、海の波がキラキラ光ったりしたら素敵ですよね。
ファンタジーではなく、実際に海を青く輝かせる夜光虫をご存じですか?
意外と身近な海で、幻想的な世界を見ることができるんです。
今回はそんな夜光虫の現れる時期や場所について解説していきます!
夜光虫はその名の通り、夜の海で光り輝く海洋性プランクトンです。
物理的な刺激に対して光るため、波打ち際で光る様子を見ることができます。
波があまりなくても、そこに夜光虫がいれば、石を投げ込むと光ります。
ロマンチックな名前で可愛らしい姿を想像するかもしれません。
でも、実際は赤潮の原因となるプランクトンなのです。
昼間の姿は、夜とは全く異なり、海を毒々しい赤色に染めています。
昼間汚いと感じるところが夜は美しく光る・・・なんとも不思議なものですね。
夜光虫は春から夏にかけて、海水温が上昇するころに大量発生します。
5月から9月頃にかけてよく目撃されています。
この時期に磯の香りが強まってくると、海の近くに住む人達は赤潮の発生を感じ、夜光虫の季節がきたと思うようです。
夜光虫は北海道から沖縄にかけて、日本のあちらこちらの海で見ることができます。
北海道の積丹半島では、夜光虫ツアーが行われています。
洞窟でナイトシュノーケルをするプログラムで、開催時期は4月1日から10月31日までです。
7月と8月は水着ですが、その他の時期はジャージなどの長袖の上下でドライスーツを着用するそうです。
このほか能登半島の内浦町にある九十九湾も高確率でみることができるそうです。
ただ、この湾にある蓬莱島の裏はホテルの海上ステージがあるため、その周辺はライトが明るくて夜光虫は見えにくいそうです。
関東周辺では東京湾や湘南で多くの目撃情報があります。
特に5月頃、大量発生することがあるようです。
赤潮発生の情報を掴んだら、その夜に見に行くとよいでしょう。
東京都環境局のホームページに東京湾の赤潮発生速報が掲載されています。
赤潮の発生場所は日々変わりますが、夜光虫を見ることができる確率は上がるはずです。
関西でも同様に5月頃が見頃となっています。
大阪湾については、大阪府立環境農林水産総合研究所のホームページにあります。
これを見てから実際に海に行くのが最も効率の良い見方となるでしょう。
この他、佐賀や長崎、三重などの水産業が盛んな県は、赤潮の被害を防ぐため、各都道府県の水産研究機関のホームページにて赤潮情報を掲載しています。
近くの海に見に行ってみよう、という際には、ぜひ参考にしてみてください。
赤潮は基本的にきれいな水質のところには発生しません。
昼間にテトラポット周辺などに赤い淀みがないか、下見に行ってみるのもよいでしょう。
夜光虫を見に行く注意点
ここまで夜光虫の発生する場所や時期について書いてきましたが、夜光虫を見に行く上でいくつか注意点があるので紹介します。
- 臭い
赤潮の匂いはかなり強いため、靴や衣類につくとかなり臭くなります。
暗い海へ見に行く場合は、付着しないよう注意が必要です。
- 明るさ
周囲にライトがある環境では見えにくくなります。
また、月明かりも夜光虫の光を見えにくくさせてしまいます。
天気と月齢にも注意しましょう。
以上の点に注意しなければいくら時期であってもきれいに見ることはできません。
十分確認してから見に行きましょう。
キラキラ光る夜光虫を見ながら夜釣りなんて、綺麗だと思いますよね。
夜光虫は赤潮ですが、毒性はありません。
でも、釣りをするにはやっかいな存在なのです。
釣り好きの方は要注意です。
- 理由①夜光虫は肉食なので、エサにしている虫達を食べてしまう。
魚が食いつく前に、エサをボロボロにされてしまうのです。
- 理由②釣った魚も食べてしまう。
魚が弱ったり死んだりすると、目や口などから体内に侵入し、えらや内
臓などの柔らかい部分を食べていってしまいます。
ちなみに、夜光虫は熱で死滅しますので、魚を加熱すれば食べることはできます。
- 理由③ルアーの場合は衝撃による夜光虫の光が対象魚を警戒させてしまう。
- 理由④赤潮で魚が酸欠状態になってしまう。
魚を死滅させる規模ではないものの、やはり夜光虫が大量発生している
周辺では、酸欠状態となり、エサの食いつきや動きが鈍くなっている可能性があります。
こういった理由から、なかなか釣りの成果がでないようです。
ただ、夜行虫が発生しているときは、潮の流れがあまり無いということです。
また、夜光虫は海面付近にしか漂っていません。
このため、潮止まりでも活発な魚や、海底付近の魚はあまり夜光虫の影響はうけません。
対象魚によっては、夜光虫が発生していても、大丈夫なこともあるようです。
夜光虫は色々やっかいな側面もありますが、やはりきれいです。
動画を見れば一目瞭然です。
見て損することはないでしょう。
ただ、観光は計画的に行いましょう!!