花火大会に行くと「たまや!」「かぎや!」という掛け声を聞くことがあるかもしれません。
どういう意味なのでしょうか?
ちゃんとした理由があるのです。
意味を知りたいという方のために分かりやすくまとめてみました。
全国的に有名な隅田川の花火大会。
この花火大会は徳川吉宗の御世に飢饉や流行病で命を落とした人の魂を慰めるために始まりました。
その当時、日本橋横山町に鍵屋という花火問屋がありました。
花火問屋というよりも火薬を扱う問屋です。
江戸の町はご存じの通り、火事が多くて有名でした。
火薬を扱う鍵屋も火事防止のために隅田川花火大会以外で花火を上げることが出来なくなりました。
ですから隅田川花火大会は鍵屋にとっても大仕事だったのです。
玉屋
鍵屋からのれん分けをしたのが玉屋です。
のれん分けをしたということから、玉屋を応援する人も増えてきました。
この当時、のれん分けをするというのは人生の中でも大きな出来事でした。
いつか自分も玉屋のようにのれん分けをして成功をしたい、という気持ちがお店勤めをしている民衆の中にあったのでしょう。
実際、玉屋の造る花火は鍵屋よりも勝っていたと言われています。
鍵屋よりも技術力があったというわけです。
この二大花火師のどちらが美しいのか?
それを見ていた庶民が判定をしたわけです。
玉屋のほうが美しいと思えば「たまや!」、鍵屋のほうが美しいと思えば「かぎや!」と叫んでいたのです。
それが今でも続いているというわけなのです。
掛け声をかけるタイミングですが、打ちあがった瞬間にかけるのが良いのだそうです。
花火が開いてその姿が見えた時。
この時はベストなタイミングです。
この掛け声を知っているというのは、ちょっと粋な感じがしますよね。
昔からの名残が今でも残っているというのは、凄いことでもあります。
他に掛け声ってあるのでしょうか?
「たまや」「かぎや」以外にも有名な花火師はいたと思うのですが、この2つの花火師ほどの技術を持っているところがなかったこともあり、この2つ以外の掛け声というのはないのだそうです。
あるとしたら「きれい」「すごい」ぐらいなのかもしれませんが、これは掛け声とは違うものです。
意識をしなくて出てくる言葉なので、掛け声とは異なります。
「たまや」「かぎや」と言う言葉を知っていても、そのルーツまでは中々知る機会がありませんよね。
ちなみに「鍵屋」は現在でも続いており、今でも隅田川花火大会に参加をしています。
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