どこの学校にも存在する、PTAという組織。保護者が役員として活動しています。
しかし、果たしてPTAの存在にはどのようなメリットがあるのでしょうか。一部ではいらないともいわれています。
この記事ではPTAについての詳しい情報や、メリットとデメリット、そして廃止されたことがあるのかどうかという情報についてもお知らせします。
PTAは子供達のために熱心に活動を行っている
小学生の頃、通学路にPTAの方が旗を持って立っていませんでしたか?あれが一番わかりやすい、PTAの活動です。
この他に運動会やバザーのような、地域の人も見に来るような大きな学校行事の運営も手伝っていることが多いです。
これだけでも大変そうですが、まだまだ活動はあります。例えば毎月~数か月に一回程度新聞などを発行していたり、勉強会を行ったりもしています。
お金を集めて学校に備品などを寄付することもあります。
PTAは、地域の活性化や子供達の安全と健やかな成長のために、活動を行っています。活動の規模はそれぞれの学校のPTAによって大きく異なってきます。熱心な地域では毎日のように盛んな活動が行われています。
その活動はたしかに学校に貢献していますので、指示されているといえます。
また、学校に意見できる立場としてPTAが存在することによって学校側が独裁的になることを抑えることもできるでしょう。
自分が子供でもちょっと親がやたらに学校に関わってくるのは鬱陶しいものがありますが、自分が親である場合はさらにこれらのようなPTAの活動が面倒だと感じる方もたくさんいらっしゃるでしょう。
PTAの最大の不満点は強制的に役員を押しつけられることがあるという点
多くの保護者は、参観日の後などに行われるPTAの集まりに参加しているのではないでしょうか。
PTAは加入するのが当たり前であり、建前上任意加入となっていたとしても、基本的には強制加入が義務付けられているといって差し支えありません。
さらに、役員となることで仕事をしなければいけなくなります。
仕事をしているなど、忙しいという名目で「一切PTAの集まりに参加しない」という方法もありますが、他のPTAからは軽蔑の目で見られてしまうことになります。人の悪い役員たちが多ければ、かなりの迫害を受けることとなるでしょう。
場合によっては自分の子供さえも、自分がPTAに参加しないことが原因でトラブルに巻き込まれてしまう恐れがあります。
実際のところ、多くのPTA役員の方々はPTAの活動を嫌々やっているのです。
先ほど述べたとおりPTAでは寄付が行われるのですが、この寄付がどう使われるのかがよくわからないということにも不満を抱いている人がたくさんいます。
そして、PTAの活動は夜までかかることもあります。そのため、子供を家に一人にしておいたり、地域の児童館で夜まで待機させたりする必要が出てきます。
地域の子供達のために活動を行うことで、結果的に自分の子供をないがしろにしてしまうことにつながることもPTAの問題点として指摘されています。
当然ながらこの点を指摘しても、「みんなそれは同じなので我慢して欲しい」と言われてしまうのがオチです。
仕事が忙しいため、現在小学校などに通っていない小さな子供を持っている人には、PTAの仕事はとても大変です。この点も問題ですね。
PTA活動で満足感を得たい、活発な活動で名声を得たいというごく一部の保護者以外は、基本的に誰も得をしないのがPTAというあつまりなのです。
全国的に不満が多く上がっているPTAですが、完全に廃止した学校は見受けられません。ただし、活動を大幅に削減したという例はあります。
それは東京都杉並区の和田中学校ですが、当時の校長がPTAを廃止した当時は賛否の声が上がっていました。
これは代わりに「和田中地域本部」を作り、そこでPTAの活動の一部を行うというものでした。つまりPTAという組織自体はなくなるものの、同様のことを地域全体で行っていくというものです。
当時のニュース記事では、この校長に外部のPTA関係者から寄せられた声として「我々から離れてやっていけるのか」「学校教育が何なのか全然わかっていない」というものが紹介されています。
この文面だけを見ると、PTAというものはブラック会社とあまり大差のないもののように見えてしまいますね。
わざわざ声明を出すほどにPTAに関わっている人物が黒い会社の社長のような物言いをしていることが、PTAの闇を象徴しているように思えませんか。
そして実質PTAと同じものは存在し続けるのにこれほど周りから叩かれるということは、PTAを廃止する方法はないということにもつながります。
和田中が実際にPTAを廃止してからどのようなメリットが得られたのかも、とくに報じられていません。
結局のところ、PTAの存在についてはこのまま諦めるしかなさそうです。