ある日突然怪我をしたり病気になったりして、手術を受けなければならなくなることがありますよね。
そして、手術が成功して無事に元気を取り戻した時に気になることの一つに、手術をしてくれた医師の方に謝礼やお礼を渡していいものかどうかということがあります。
特に払いたくない・払う気がないという場合は気にする必要はありませんが、とてもお世話になって感謝しているためその気持ちとして謝礼金やお礼の品を渡したいということはあるのではないでしょうか。
また、テレビドラマなどを見ていると謝礼を渡す場面が出てくることがあるため、習慣なのだろうかと考えている方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、手術後のお礼等の是非について詳しく解説したいと思います。気になる方はご一読ください。
病院の規模にもよりますが、多くの病院ではお礼や謝礼金を受け取らないと掲げています。そのため、特にお礼をして欲しいと考えている人はいません。
もしもお礼や謝礼金が前提として存在してしまったら、どうしても待遇に差がついてしまったりトラブルが起こってしまったりというようなことが出てきてしまいます。
そうなってくると、お金がない人は病気や怪我をしても満足に扱ってもらえないということになり、国民として生きていくうえで平等ではなくなってしまい、非常に問題がありますよね。
また、もともと入院費や食事代、手術代といったお金は支払われているため、病院側としては謝礼金を貰わなかったところでなんら問題はありません。
個人病院の場合はどうしても渡したいのであれば謝礼やお礼を渡しても大丈夫な場合がありますが、大きな国公立病院などでは余計な気を使って謝礼などを渡さないほうが懸命です。
なぜならば国公立の病院の医師は立場上は公務員であるため、うかつに渡してしまうと服務規程違反として謝礼などをもらった相手が処分されてしまう可能性が出てくるためです。
恩を仇で返すことになってしまいますし、謝礼はしないことをおすすめします。金銭ではなく食べ物などであっても、相手本人は嬉しかったとしてもなんらかの面倒事に繋がってしまうかもしれません。
また仮にそのような病院で医師の方々が謝礼等を受け取ったとしても、病院に寄付という形になりその方々の懐には収まらない場合がほとんどです。
感謝をしたいのであればお金やお礼の品を渡すよりも、普通に心をこめて感謝の気持ちを伝えたほうが喜ばれます。
直接言うのが恥ずかしいのであれば、手紙を書くのもいいでしょう。文字ならば、口に出しづらいことも伝えることができますよね。
ちなみに、謝礼などを渡したところで待遇が良くなることは基本的にありません。そのようなことを考えて謝礼を渡そうか悩んでいるのであれば、意味が無いのでやめておいたほうが良いでしょう。
ここまで述べてきたことと180度方向が変わってしまいますが、謝礼金を貰う前提の医者というものも存在しています。例えば個人病院や大学病院の名医などに手術をして貰う場合、そのようなことは起こり得ます。
そのような医者の手術をうける場合は、なにかしらのサインを周りの看護師の人などが出してきます。
基本的には渡す相手は執刀医となります。しかし、手術は1人で行うものではありませんよね。この点について疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
ですが、とくに執刀医以外に謝礼を渡すという習慣は存在していないようです。無理して全員に配る必要はないということですね。
基本的に、謝礼は手術前に渡すこととなります。相場は相手によって違うためはっきりとは伝えられませんが、最低でも3万円はかかると考えておきましょう。
よほどの大物であれば、数十万から数百万というブラック・ジャックばりの謝礼金が必要となるかもしれませんので覚悟が必要です。
大物の場合は中途半端な額を渡すと怒りを買うこととなる場合もあります。渡したその場では怒らなくても、見えないところで怒っているかもしれません。
払えない場合はいっそ謝礼金を渡さないのも手です。払えないから無視して患者を治さない、あるいはわざと殺害するというようなことは流石にないでしょう。
また、余裕があれば手術後にもふたたび謝礼を渡すことが懸命です。
自分が貰う側であるという前提で想像してみましょう。謝礼金が欲しくても、看護師などがまわりにいる場ではなかなか堂々と謝礼金を貰う訳にはいかないため断らざるを得なくなりますよね。
謝礼金を渡す場合は周りに誰もいないタイミングを見計らって、封筒に入れた状態で渡しましょう。
正直なところ謝礼という文化が根付いている病院であれば周りの看護師も察しているかと思われますが、気をつけましょう。