時間の余裕があるときに病院を訪れ精密検査を受けてみるのは健康な体を維持するのに大切なことです。
さてあなたはMRIの検査を受けたことがあるでしょうか?
大きな医療器具で、刑事ドラマや海外の医療ドラマなどでよく見かける器具ですが、実際体験してみると入っている間は大きな音がでてとてもうるさいのをご存知でしょうか。
うるさいだけならまだしも、独特な音で、狭い空間なので人によっては恐怖を感じる場合もあるでしょう。
なぜこんな音が発生するのでしょうか。
MRIの仕組みから紐解き説明してゆきましょう。
〝Magnetic Resonance Imaging〟の略称で磁気共鳴画像と呼ばれます。
MRI検査は強い磁場を発生するトンネル状の機械の中に入り、磁力と電波の力を使って身体の内部の様子を映像化します。
撮影のために強力な磁気を発生させる必要があり、巨大なコイルに電気をかけて発生させています。
この時の磁気共鳴の音が、筒状の機械の性質もあって大きく聞こえてしまいます。
昨今では音の小さなMRIの開発も進んでいますが、磁場を発生させなくてはいけない性質上、磁気共鳴は必ず必要になってきますので全くの無音というMRIは作れないのです。
音ももちろんですが、仕組みをよく知らない機械の中に入れられて、あまつさえカプセルホテルなど比べ物にならないほどに狭い空間に入るのですから、恐怖を感じてしまうのは致し方ありません。
閉所恐怖症の方には辛い検査なのではないかと、心中お察しします。
音に関してですが、不安がある場合は事前に医師に申告し、耳栓を借りれるかどうか確認することができます。
磁場発生に影響するものでないもの、ゴム製品であれば快くお医者さんが許可してくれることがほとんどなので音の問題は多少なりとも緩和できます。
前述したように、騒音が比較的抑えられた新型のMRIが開発段階のため、近い将来はあまり気にならなくなる音量まで調整が可能になるかもしれません。
またどうしても怖い、心拍数が上がる、ドキドキするなどの症状がある場合は閉所恐怖症、狭所恐怖症の可能性がありますので、検査中でもやめてほしいときは止めてほしいと申告することが可能です。
MRIを途中で断念する人は特別珍しいわけでもありませんので、自分が無理だと思ったら速やかに医師に伝え停止してもらいましょう。
無理をして撮影中に変に動いてしまったり、機械の中でパニックを起こされるよりは潔く申し出たほうが、患者の負担も医師の負担も減ります。
最近では比較的開放的なOPEN MRIが登場していて、トンネル型の恐怖よりは大分緩和されているため、そういった設備の整った病院で検査を受けるのもまた一つの手かもしれません。