世の中先立つものはお金!天下の回りものは回ってこそ価値がある、そのため宵越しの金は持たない!貯金なんてしているよりガンガン自分に投資してバリバリ使っていくほうが世界のためにも自分のためにもよい!
即ち、貯金などしないのです!と、いう思考。
あ、危険だな、と思ったらまったくその通りです。
なくて困ることは数え切れないほどありますが、あって困ることはそうはないのがお金です。
必要がないだなんていう状況は存在しません。
貯金がないことがいかに恐ろしいことか説明してゆきましょう。
正社員に対する退職金支給は、日本においてはもはや当たり前の認識になっていますが、昨今ではその当たり前が根底から揺るがされている事実をご存知でしょうか。
退職金の支給方法が変更されたり、個人で資金運用し退職金の増減を図ったりと様々に展開をし始めています。
いかなる大企業、大財閥でも目論んでいた退職金がそっくりそのままもらえる状況は難しくなってきているのが現状です。
将来的に退職金という制度が大きく変わる可能性もあります。
同じく日本にある就職後退職まで一つの会社で働き続けるシステムも、働き手の考え方や取り巻く環境によって変動しつつあります。
会社側の人員整理がいつあるとも分かりません。
退職金などあてにならないことを理解しましょう。
毎月毎月払っては老後に必ずもらえると銘打たれている年金。
貰えるには必ずもらえるでしょうが、その値段がいくらまで落ち込むかご存知でしょうか。
最大で、現在交付されている年金の半分以上に落ち込む予想がたてられています。
これは国の政策として2015年4月からマクロ経済スライドというしくみが年金制度改正で導入されたからです。
この仕組みは賃金や物価の改定率を調整して緩やかに年金の給付水準を調整するものです。
簡単に言えば社会全体のお金の動きに合わせて年金に出すお金も変動しますよーというものです。
とてもじゃないですが好景気にはまだまだ遠く、景気は下落傾向です。
すなわち将来的な年金も下落してゆく予想が簡単に立てられます。
もらえるとはいえ当てにならないので貯金なくしては厳しい未来になることは明白です。
長く続く不景気で、給与所得が下落傾向なのはいまさら言わずとも誰もが知っている悲しい常識です。
正社員であれば御の字ですが、非正規雇用での労働者は年々増える一方で、ろくな保証もないのに支払う額は変わらず増えてゆきます。
そんな中で毎日を切り詰めての貯金ができない、という現状は察して余りあります。
低い給金で貯金するコツは、初めから貯金分のお金は所得給与として存在しないと思うことです。
貯金額は1万円でも5千円でも、最初は1千円から始めても構いません。
貯金してゆく実感と貯蓄されている事実が存在することが大切です。
金額は積み重ねていけば大きくなりますが、やらないうちはゼロから変わりません。
今日からでも貯蓄を始めましょう。
未来というのは1週間先かもしれませんし、もしかしたら明日かもしれません。
今は大丈夫でも明日いきなり事故に見舞われることも、災害に見舞われることもあります。
そんな中で貯蓄ゼロはなんとも心もとない状況ではないでしょうか。
貯蓄があれば金銭的物量的に安心するのはもちろん、精神的にも安定します。
なくても平気、大丈夫、必要ないと思う方はもう少し客観的に先々の自分をみつめなおし、今からでもできることをコツコツ始めてみましょう。