小さなころ、友達とじゃれていてくすぐり合戦などで遊んだ経験はありますか?
くすぐる、くすぐられるというのは不思議なもので何故かは分からないのに全身がぞわぞわして笑い声が出てしまいます。
どうしてか分からないけれど自然と「くすぐったい」を感じる、というのは不思議ですよね。
人間は高等に進化した生き物なので人体に備わった感覚は、いずれも意味のあるものなのだそうです。
では、この「くすぐったい」感覚、なぜ身体に備わっているのでしょうか。
学習してまいりましょう!
そもそもなぜ、「くすぐったい」感覚が人体に残っているか、という点について。
これは皮膚などに付いた害虫を察知して身を守るために備わった防衛本能だといわれています。
皮膚の上を指でスーッとなでてみたり、やわらかくタッチすると少しこそばゆい感覚になります。
現代においても最も人間を殺している生物は蚊、虫であるようにはるか昔から人間は小さな虫にも敏感に察知できるように進化していったと仮定されています。
虫が体を這うと「きもちわる!」「不快だ!」と「くすぐったく」感じるのです。
くすぐったい=気持ち悪い、というのはくすぐられると笑ってしまう反射から少しピンときませんね。
曰く、くすぐったい状態というのは〝不快〟と〝快感〟を同時に感じることが出来る状態なのだそうです。
友人などの親しい間柄から受ける、遊びなどの心理的状況であれば不快とは感じないのです。
耳、足裏、背中にわき腹、変なところが特にくすぐったいのはなぜ?
くすぐられて特にこそばゆいのはわき腹や足の裏、背中や耳などもくすぐったい!という人は多いのではないでしょうか。
防衛本能からくすぐったく感じる、と先に記述して察しがつく人はいらっしゃるかもしれませんが、人体において特に「くすぐったい」を感じやすい場所は過敏に守らなくてはいけない場所となっています。
多くは自律神経という、身体、全体をコントロールする神経が集中しており、ほかの部位に比べて皮膚の感覚が鋭敏になります。
そのため過敏に「くすぐったさ」を感じます。
自分で触ってもなんとも無いのに、人に触られるとくすぐったくてたまらない!というのは、自分で触る場合は、自分で動かしているという脳指令と、これから刺激が来るよ、と理解しているため、身体が身構えてくすぐったいのをある程度我慢できるようになっているからです。
人から触られる場合は予期できないため、自分では感じない場所もくすぐったく感じます。
ちょっと触られただけでも敏感にくすぐったい!だめだ!耐えられない!と大げさになってしまうと、遊びの範疇を超えてしまって、逆にしらけてしまうことがあります。
これは貴方が敏感すぎるのではなく、そこに潜む人体の異常が隠れているかもしれないからなので少し注意して見ましょう。
ちょっと触れられるだけでも我慢が出来ないほどくすぐったい!そんなときは身体に〝凝り〟が蓄積している可能性があります。
筋肉などの組織が損傷しているとき、身体に伝わる痛みは強ければ「痛い」として感じ、弱ければ「しびれ」として感じます。
それ以下の更に弱い損傷の伝達には「かゆみ」として感じられ、最も弱い感覚が「くすぐったい」と錯覚させます。
人間は身体が痛いな、凝ってるなーと思うと身を守るために痛いの信号ではなく「くすぐったい」「笑う」と言う命令に変換してしまうのです。
くすぐったく感じすぎる場所は血液が滞りうっ血を起こして神経が異常に敏感になっています。
凝りをほぐすことでくすぐったさを軽減、減少させることが出来るのでマッサージなどで凝りをほぐして血液の循環を促しましょう。
また、凝り以外の場合で、誰にもくすぐられているわけではなく長い間じっとしているときなどに足に不快感がありじっとできない、くすぐったい、と思ったときは「むずむず症候群」の可能性があります。
主に人体の鉄不足や鉄代謝に異常があったり、神経系の障害であったりが理由としてあげられます。
何もして無いのに、足が落ち着かない、じっとしていられない動かしたい衝動に駆られる、かゆい。
そんなときは深刻にならずにまずは専門医を訪ねてみることが宜しいでしょう。