何もしていないのに、喉から音が出て気になったりしていませんか?
音といっても、いろいろなタイプがありますが、思わぬ病気のサインかもしれません。
咳や痰が絡む場合もありますが、そうではなくても放置は禁物です。
喉から異音がする症状の、考えられる原因についてみてみましょう。
喉から音がなる場合、気道が狭くなってしまい、呼吸の度に音が出てしまっている可能性が考えられます。
原因となる病気については次の通りです。
喘息
気管支が何らかの理由で炎症を起こし、粘膜がむくんで気道が狭くなっています。
このため、激しく咳き込んだり、痰が増える他、呼吸の度にヒューヒューやゼーゼーといった音がします。
また、胸の痛みや喉の違和感も喘息の症状の一つです。
治療には抗炎症薬や気管支拡張薬などの投薬が行われますが、吸入薬や飲み薬の他に、注射や張り薬も使われています。
以前は喘息と言えば子供、と言うイメージもありましたが、近年は大人の喘息が増加しています。
咳が続いたりする場合は、早めに受診しましょう。
反回神経麻痺
声帯の開け閉めなど喉周辺を制御している神経を反回神経といいます。
何らかの理由で反回神経にダメージがあると、声帯が閉まりかけた状態で麻痺すると、ゼーゼーという呼吸音がします。
反回神経麻痺に至る原因には、頸部甲状腺腫瘍や肺や食道のガンなども考えられます。
診察は内視鏡で声帯の状況を確認し、X線やCT及び造影などを行います。
急性喉頭蓋炎
息を吸うときにゼーゼーという音がすることがあります。
喉の痛みや飲み込みにくさ、発熱の他に、呼吸困難を伴うこともあります。
原因は細菌感染によるものですが、浮腫により窒息する恐れもあります。
特に気道が狭い子供には注意が必要です。
喉の音の他に、痛がって首を動かさない、飲み込めずよだれが垂れているなどの症状が見られるようであれば早急に受診しましょう。
上記の病気の症状があれば、耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。
診察の結果、異常があれば、それに対応した治療をすることになります。
喉がグッグッ、ギュルルルのというように、ゲップに似たような空気の音が鳴る場合は呑気症の可能性が考えられます。
空気嚥下症とも言いますが、大量に空気を飲んでしまう事により様々な症状が現れます。
喉の音の他に、お腹が張る、ゲップやおならが大量に出るというような呑気症の症状があれば、胃腸科や消化器内科を受診しましょう。
そこで異常がなければ、精神的な要素で空気を大量に飲んでしまう可能性もあるため、心療内科や精神科を受診します。
ストレスが原因の場合がありますので、カウンセリングや薬物療法で症状を緩和させる治療が行われます。
また、噛みしめが原因の場合もあるので、歯科もあわせて受診する場合もあります。
診断に基づき、マウスピースを装着するなどの処置が行われます。
喉から音がする原因は様々です。
生活に支障はないから、とつい様子を見てしまう事もあるかと思いますが、思わぬ病気が隠れているかもしれません。
不快な症状を我慢せずに、何か変だなと感じたら、なるべく早く受診するようにしてください。