声を張り上げてもなかなか大きな声がでない・・・。
大きな声を出していると、すぐに声が枯れてしまう・・・。
賑やかな場所や大勢の前で話す時、声はとても重要ですよね。
自分の声に対して、悩んでいる方も多いでしょう。
声は生まれつきのものですが、通るようにするにはどうすればよいのでしょうか?
大切なのは「響かせる」こと
クラシックギターを思いだしてみてください。
弦をはじくと、透明感のある音が響きますよね。
でも、ボディを取り除いて、板に弦をとりつけただけのものでは、ビーンという小さい音がするだけです。
クラッシックギターは、丸い穴がついたボディが、弦の音を響かせているのです。
声も楽器と同じです。
体を使って、声を響かせない限り、通る声を出すことはできません。
そこで重要なのが、呼吸法です。
大きな声が出ない、と悩んでいる人の多くは、呼吸時に胸が膨らむ胸式呼吸をおこなっています。
これは、肩や首の筋肉を使うため、喉も硬く緊張しています。
この状態でいくら大声を出しても、響くことは無く、すぐに喉を痛めてしまいます。
従って、腹式呼吸に変えて、発声するようにします。
最初はなかなか、お腹を使って発声する事は、難しいかもしれません。
でも少しずつ練習を重ねることにより、響く声を出すことができるようになっていきます。
詳しい練習法は、こちらをご覧ください。
通る声を手に入れるために
お腹以外にも、声を響かせるために気を付けたいポイントがあります。
腹式呼吸の発声を練習する際に、意識して行ってみてください。
姿勢
空気の通り道を邪魔する事が無いよう、鎖骨を開く様な姿勢をとりましょう。
せっかくお腹を使って声を出そうとしても、気道が塞がれていては、通る声にはなりません。
最初は、仰向けになって腹式呼吸の練習をするのも効果的です。
発声のイメージ
自分の体内から声を外に出すというだけのイメージでは、通る声にはなりません。
広い場所の遠くにいる相手まで、届ける声の目的地を明確にし、送り飛ばすように発声しましょう。
その際、舌の先の方を意識しながら声を出すと、やりやすくなります。
声は上に出す
ボールを遠くの相手に投げる時には、どのように投げますか?
下に打ち付けて投げる人はいないと思います。
上に向かって弧を描くように投げますよね。
声も同じ、下に向かって吐きだしていては相手に届きません。
お腹から頑張って出した声を、口元ではなく、鼻からおでこの方へ響かせるようにして発声してみましょう。
最初からいきなりできるわけではありませんが、日々このイメージを持って発声することにより、次第に声が通りやすくなります。
自信をもって話す
周囲から、声が小さい、聞こえにくいと言われ続けていると、誰でも自分の声に自信を無くしてしまいますよね。
生まれつきの声は自分でどうすることもできず、とても辛い経験です。
でも、「どうせ私の声は小さいから・・・。」「誰も私の話なんて聞いてくれないだろうな・・・。」などという気持ちでは、どんな美しい声を持っていたとしても相手に伝わりません。
確かに、声の通りやすさには個人差があります。
しかし、声は自分の考えや気持ちを相手に伝えるための大切な手段であり、個性を主張するものであることを忘れてはいけません。
自分にしか出せないその声に、自信を持ってください。
そして、皆の心に響く声は、活き活きとした明るい表情から発せられるはずです。
周りの人が、あなたの話を聞きたい、と思えばその声はどんな声でも「通る声」になります。
発声練習とともに、話し方や表情などもぜひ見直してみてください。
通る声は、体全体を使って発声する事、そして話を伝えたいと心をこめることが大切です。
焦らず、少しずつ練習して、通る声を手に入れましょう!