普段なんとなしに使っている言葉が、実はまったく別の意味だったり、ちょっとズレた意味合いの言葉として使ってしまって、うわー!恥ずかしい!って経験、ありませんか?
日本語は世界中にあまたある言語の中でも難しいことで有名な言葉です。
それでも日本も含め世界中で言語は毎年毎年増幅され、辞書は分厚くなっていきます。
そんな中で昔からある言葉は身体になじみ、定着し、全く疑いも無く使っていたのに、ある日突然、「その使い方間違っているよ」などと言われたら穴を掘って埋まりたくなってしまいます。
今回は「いけしゃあしゃあ」という言葉についてその成り立ちを理解すべく調べてみました!
いけ-しゃあしゃあ
まず、この「いけしゃあしゃあ」は「いけ」と「しゃあしゃあ」という二つの語から成り立っています。
「いけ」は「接頭語」といい、語の上、頭の部分に付く強調の類の語だと思っていただければ良いでしょう。
「いけ」が付く言葉にはそのほかに「いけ好かない」や「いけしつこい」などがあり、そもそも「いけ」そのもので憎悪や卑しみ、苛立ちや非難などを意味する部分があります。
「しゃあしゃあ」とは図々しいや、厚かましいなどを意味します。
二つあわせてみると、「憎らしく厚かましいさま」や「憎らしいほど恥ずかしげも無いさま」などという意味になってきます。
Twitterを見ると実際このように使われていました。
なんでいつも上から目線なんでしょうね 技術も装備も弱いくせにいけしゃあしゃあと良く言えたものですよ
財布に20円しかないのにいけしゃあしゃあとランチしてやったぜ!!ホントすいません。
なによ、あの態度!人に濡れ衣着せといていけしゃあしゃあと!フン。でも、私たちを怒らせたのがあいつの運のつきだったわね。
憎らしいことや、恥知らずなこと、自分を下げて自虐するときなどにも様々に使われていますね。
ただ、あまり響きのよい言葉で無いことは確かなので、正常なシーンで使うにしても冗談が通じる相手であるか、本当に罵ってしまいたいかのいずれで無い限り使うのは難しい言葉になってきますので注意が必要です。
語源と言葉の生まれ
https://www.youtube.com/watch?v=PBbruUdP92s
いけしゃあしゃあの言葉が生まれたのは江戸時代だといわれます。
漢字として記録されているものはなく、ひらがなでの表記が正式です。
いけ、と、しゃあしゃあから作られた合成語であり、どちらかといえば庶民の間に広く普及したことばなので日常会話の中ではぐくまれた言葉と言っていいでしょう。
また「いけしゃあしゃあ」は関東方言であるともいえます。
そもそも江戸に生まれた言葉ですし、「いけ」という接頭語が既に関東特有のものなのです。
足利方言とも吾妻語とも呼ばれ、南に南下すれば南下するほど、それこそ九州などに行くと言葉が通じなくなってしまう場所もあります。
テレビやネットの普及により、意味は知っているし、話すのに問題は無いけれど、そう使わない言葉として認識されているようです。